開業150周年 金谷ホテルの味を受継ぐ 金谷ホテルベーカリー【とちぎものリレー6】
~ 開業以来、150年間受け継がれている一流の味をみなさまへ ~
栃木県内でこだわりのものづくりをしているみなさんに、そのこだわりやストーリーをインタビューしていく「とちぎものリレー」。
第6回は、老舗の味を脈々と受け継いでいる「金谷ホテルベーカリー」をご紹介します。
金谷ホテルベーカリーが大切にする「金谷ホテルの伝統」について、営業部長の熊倉 努様にお話をうかがいました。
貴社の歴史について教えてください。
1870年(明治3年)アメリカ人宣教医ヘボン博士が日光を訪問。その際、東照宮の楽人金谷善一郎が自宅を宿として提供しました。
ヘボン博士は、今後、日光を訪れる外国人が増加することを見越し、外国人相手の宿泊施設を開設するよう進言。その進言を受け1873年(明治6年)日光の四軒町(現在の本町)にある自宅を改造して「金谷ホテル」の前身となる「金谷カテッジイン」を開業しました。
「金谷カテッジイン」は、日光を訪れる外国人が安心して泊まれる宿として評判を高めていきました。
このカテッジインが金谷ホテルの始まりで、今年150年を迎えます。
金谷ホテルベーカリーは、開業以来受け継がれてきた「ロイヤルブレッド」「金谷ホテル百年ライスカレー」等の伝統の味を大切にしつつ、専門的に新しい商品を追求し、多くのお客様にご提供できるよう誕生しました。
製品へのこだわりを教えてください。
明治初期の日光には、西洋文化の情報がほとんどなく、「金谷カテッジイン」は、宿泊者から情報収集を行い手探りで食事を作り、接遇に務めました。
料理場の担当者たちは、一心に美味しいパンと西洋料理を追求し続け、異文化を受け入れて理解する努力から、金谷ホテルのパンや料理が生まれました。
1925(大正14)年パンの神様と言われる川津勝利が金谷ホテルに入社。
深い味わいを追求した職人で製パン部門を著しく発展させました。
川津親方の開発意欲、材料の吟味、厳格な工程管理。
常に本物を求め続ける果敢なパイオニア精神が伝統となっています。
この「伝統を基に新しい伝統を提案すること」が我が社の製品へのこだわりです。
今後も守り続けたいことは?
川津親方の常に本物を求め続ける果敢なパイオニア精神が伝統となり、本物だけをお客様にお届けすることが使命であると考えております。
これからも私たちは、豊かな自然・名水の地「日光」において、「金谷のパン」をはじめとする伝統の味をお届けしてまいります。
「とちぎもの」掲載のおすすめ商品を教えてください。
百年ライスカレー5食セット
金谷ホテル創業130年の際に石蔵よりレシピ集が発見され、再現した「カレー」が大好評をいただいている「百年ライスカレー」です。
口に含むと少し甘みを感じ次にもりもりと辛さが沸き起こってくる独特の風味を特殊製法でそのままレトルトパックにしました。
ホテルのカレーは、本来ソースの位置づけでありましたので、あえてカレーソースと具材を別パックにしてあります。双方を混ぜずに温め、ライスの上にますビーフを乗せ、その上からカレーソースをかけてお召し上がりください。
冷凍アップルパイ
スライスしたシロップ煮の青森産紅玉りんごにアクセントとしてシナモンとレーズンをくわえたフィリングを特製のクッキー粉を使用したベースにのせて生地に包んだフレンチタイプのアップルパイです。
長年に渡るファンの多い金谷ホテル伝統の一品です。